Q:糖尿病でおこる神経障害とはどんなもの?
近年は心筋梗塞や脳梗塞などの危険因子としても注目されている糖尿病ですが、古くから糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病神経障害は糖尿病の三大合併症と呼ばれています。
突然、命にかかわるようなことはなくても、網膜症は失明に、腎症は人工透析につながり、生活をとても不自由なものにしてしまいます。網膜症は目の網膜に、腎症は腎臓に起こりますが、神経は身体の中を網の目のように広がるネットワークですから、神経障害は「どこに出てくる」というルールはなく、様々な形で全身に現れます。
Q:糖尿病で「足に注意」といわれますが、それはなぜ?
糖尿病と「足」はとても深い関係にあります。足先は神経の最末端なので、神経障害がいち早く現れます。熱や傷に対して動脈硬化から閉塞性動脈硬化症という下肢の太い血管を詰めてしまう病気で足がくさったり(壊疽)しますが、自律神経障害でも足が壊疽することがあります。
神経障害や閉塞性動脈硬化症が起きている足に傷ができると、治りにくく、感染症も起こしやすく、潰瘍化したり、足が壊疽したりします。足の壊疽は、最悪の場合は足の切断を余儀なくされることもあります。
糖尿病から足を守るためには、まずしっかりと血糖をコントロールし、足に傷やトラブルがないか日々観察し、常に清潔に保つことがとても大切です。