咳ぜんそく ~長引く咳にご用心~

 呼吸は苦しくないけど空咳だけが数週間続く…それは咳ぜんそくという病気かもしれません。咳ぜんそくは男性よりも女性に多く、ほとんどが大人になってから発症し、放置すると約3割が気管支ぜんそくに移行すると言われています。
 ぜんそくは気管支の粘膜に慢性的な炎症が起き過敏になる疾患です。過敏になった気管支は、風邪やほこり・花粉といった刺激を受けると粘膜がむくんで気道が狭くなり、空気の流れが悪くなりぜんそく発作が起こります。痰が絡む湿った咳、ゼーゼーヒューヒューといった喘鳴や息苦しさが特徴です。
 これに対して咳ぜんそくは気管支に炎症があるものの、ぜんそくほどは気道が狭くならないため、喘鳴や息苦しさはあまりありません。風邪から発症することが多く、受動喫煙、会話、冷気や暖気、季節の変わり目、飲酒などが刺激となり「コンコン」と乾いた咳が出ます。いったん咳が出ると止まらない、夜や早朝に咳がひどくなる、咳止めが効かない場合は、早めにかかりつけ医や呼吸器内科を受診しましょう。
 咳ぜんそくはぜんそくよりも治りやすい反面、再発しやすい疾患です。自己判断せず、病気を理解し、しっかりと治療しましょう。